【第8部】〜全編〜改革の幕開けは、新卒3人の入社から(平成18年4月〜)
この年は、4月に3人の新卒《女子3名》、
7月末までに2名の中途採用の方々に入社して頂きました。
単純に増えたな~とミーティグの度に感じていましたが、
新規で入社した方々の育っていく将来はワクワクするものでした。
これでお客様にお役に立てる・・・
会社が出来るよう願って数ヶ月たったある日、
経営者として先輩である小西社長が来社されました。
スタッフ教育をして頂き、お寿司を食べながら昼間の振り返りを
小西社長は、言いづらそうにゆっくりと話を始めました。
それはひと言ひと言・・・待ったなしの忠告でもありました。
小西社長
「志賀さん・・・相当新卒の子達・・まいっているなあ・・」
志賀
「そうですね・・女の子は、なかなかコミュニケーションが・・」
小西社長
「うん、っていうか・・上司が教え方・言い方がばらばらで、店長さんたちに
会社の方針が伝わっているように感じないんだよ・・」
「だから教え方がみんな違うってことは、部下は育たないってことになるよね~まずいねー」
志賀
「わかりました。まずは動きます、アドバイスありがとうございました」
と言ったものの、やります!と言うのが、小西社長の前では精一杯でした。
何故なら、部下におしえ方ができない
「正確にはきちんと怒れない」上司をつくっていたことは、
志賀の責任であり、根本的な原因はずっと知っていたからだった。
やっぱり根本から変え時か・・・。
そうです。
先に記述した、失注物件の増加も同じ原因だとも知っていたのです。
弊社の根本的な構造には、
大型の物件が失注していく、新人が育ちにくいという
致命的な欠陥が浮き彫りになった背景には、
給与体系の存在がありました。
個人主義で成果主義の支給体系でした。
もちろん最初は、仕事を勢いよく受注していくためには、
営業スタッフの高いやる気を出すための仕組みは必要だったので、
わかり易くお金だけで評価しておりました。
ですから、受注によっては、相当の給料取りが出てきました。
しかし社内での弊害はたくさんありました、
皆さんが想像しやすいものを挙げていくとすると
- 隣の人がスランプで苦しんでいても基本的には無視
- 販促計画は個人単位
- ベテラン社員も若手社員も自分の仕事が先になり、新人さんの為には時間を取らない
- 大きな物件になると抱え込んで失注してしまう・・遅くて。
そこで・・・。
平成18年10月分支給分より
成果主義の取りやめとチーム受注制に改めました。
個人主義からチーム制へ、固定給へ、
今振り返るとたった一行の出来事ですが、
新人さん以外は、まさに価値観軸の変更に値するものだったことだと思います。
もちろん固定給は普通の会社では当たり前のことなのかもしれません。
しかし、業績給一本で成長してきた会社にとって、
わざわざ空中分解しそうな要因となりうる変更は、
会社は何のために存在するのか、私は何を大事にして生きていくのか、
まさに軸を変えていく覚悟を根本から示す大きな事件となりました。
それは、自社の将来モデル 自分のあるべき姿がはっきりした時でもありました。
とにかく混乱は受け入れて、会社変えるぞー!と
毎月全スタッフと月次面接を開始しました。
そして年末に辞表は一通も上がって来なかったのです。
全員が会社の変革に挑戦しようとする姿勢に
深く感動したのを覚えています。
スタッフの皆さん、本当にこの大変な時に残ってくれてありがとう・・・・・・
心から感謝してこの年末を迎えたのでした。
あるべき姿『=理念=存在理由』
弊社の存在によってお客様の心に灯がともり、
弊社のスタッフの行動により地域社会が明るくなり、
笑顔の家庭が増えていくこと。
スタッフの夢を追う、自己成長を楽しむ姿をみて・・
関係する方々が元気になる、
そしてリフォームを通じて日本を良くする。
みんながしあわせであることを願う・・
そんなあるべき姿、共に語り合える仲間を作っていく 、
または日本でNo.1のお客様満足・社員満足の高い会社をつくって行きたいと。
心からそう感じました・・
将来のモデル像をはっきりと決定!したのでした。