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サイディングのひび割れ、どうする? 原因と補修方法、予防法までを徹底解説

普段から見慣れている住宅の外観ですが、ふと客観的に見たとき、サイディングにコケやカビ、藻が発生していたり、サイディングの浮きや表面の剥がれ、シーリングのひび割れなどが目についたことはないでしょうか。

こうしたサイディングの劣化は、補修などの対処を適切に行わないと状態が悪化し、補修費用の負担が増えることがあります。
今回は、サイディングのひび割れにつながる要因や補修方法、メンテナンス費用の相場などについてご紹介します。

目次

1.サイディングのひび割れの種類と原因

住宅に最も多く使われているサイディングは「窯業系サイディング」という種類です。
窯業系サイディングは主な原料となるセメント材と木材繊維、混和材などを混合して形成される板状の外壁材です。窯の中で高熱処理されるため「窯業系」といわれます。

窯業系サイディングは、大量生産が可能なためコストパフォーマンスに優れています。
形成する際に表面の模様・素材感などを柔軟に対応することもできるためバリエーションが豊富です。
また、耐火性にも優れているため、防火地域などさまざまな環境にも対応可能です。

ただし、窯業系サイディングはセメントを主原料としていることから、水分を含みやすい性質を持っています。
表面を耐水性コーティングで覆ったとしても、経年劣化やひび割れなどで耐水性が期待できなくなると、外壁材の内部から劣化が進行していきます。
長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスで塗膜の劣化やひび割れなどを早期に対処することが重要です。

窯業系サイディングのひび割れには、次のような要因が考えられます。詳しくご紹介していきます。

経年劣化

日常の紫外線や風雨にさらされることによる経年劣化は、避けることができません。
外壁材そのものの劣化もありますが、継ぎ目のシーリングが劣化することによるひび割れから雨水などが侵入しはじめ、外壁材の反り、浮き、ひび割れへと軽度な不具合から重度な不具合に進行します。
ひび割れまで進んだ場合は早急な対応が必要です。

地震

一定規模の地震により、サイディングにひびが発生することがあります。
継ぎ目のシーリングに柔軟性があることで、ある程度の揺れを吸収することはできますが、劣化によりシーリングが硬くなったり、想定を超える地震が起きたりすると衝撃を吸収しきれず、特に負荷のかかりやすい窓まわりなどでひび割れが生じることがあります。

台風などによる物の衝突

台風や爆弾低気圧など、強風による飛来物が衝突し、衝撃でサイディングにひび割れや欠けが発生することがあります。
災害など外的な要因によるひび割れでは火災保険が利用できる場合もありますので、写真を撮っておくとよいでしょう。

軽微な接触や摩擦などによる塗膜の剥がれ

普段の暮らしの中でサイディングに傷を付けてしまい、結果的に劣化の要因となることがあります。
駐車場まわりの車や自転車の接触、樹木が擦れることによる部分的な塗装の摩耗や剥がれなどから水分が侵入し、しだいにひび割れにつながることもあります。
サイディング表面に傷などを発見したときには、早めに補修することが大切です。

直張り工法

直張り工法による壁内部結露の発生で、内側から吸水してしまい、サイディングボードの劣化が進行しひび割れすることがあります。
直張りは、内部の水分の逃げ場がないことが不具合要因となりますので、気づかないうちに内部の劣化が重度になっていることも少なくないため注意が必要です。

施工不良

サイディングの製品そのものに耐久性があっても、施工不良が要因でひび割れすることがあります。
サイディングの種類や厚みによっては重量の大きな製品もあり、定められた釘留めの間隔や工法を守らずに施工すると、重量に耐えられず釘まわりにひび割れが起こる要因になることもあります。

特に厚みが16mm以上のサイディングボードは釘留めではなく金具で固定するのが標準的な施工方法です。
誤った施工法では、耐久年数より早期に不具合が発生する可能性があります。

凍害

凍害は、あらかじめ侵入した水分が凍結・膨張を繰り返すことによりサイディングが劣化する現象です。
水が凍ると体積が増えるため、膨張に耐えきれなくなったサイディングがひび割れしてしまうのです。
日中に解けて気温が下がるとまた凍結するということを繰り返すことにより、小さなひび割れがどんどん広がっていきます。

コケやカビ・藻を放置すると経年劣化が早まる?

環境にもよりますが、窯業系サイディングを含む外壁材にはコケやカビ、藻などが発生します。
コケや藻などは水分を保水する特徴があるため、天候にかかわらず常に外壁が湿った状態になりやすくサイディングにはよくない環境です。

また、カビが発生するということは、その外壁面が湿りやすいことを意味します。
何もない部分に比べてあきらかに悪条件となりますので、経年劣化が早まる可能性があります。

コケやカビ、藻で覆われるとひび割れが見えにくくなることもあるため、放置せずにきちんとメンテナンスすることが大切です。
とはいえ、自己判断で高圧洗浄するとサイディング表面の塗膜を傷つけてしまう可能性もあるため、専門業者に相談することをおすすめします。

2.ひび割れが生じた場合のサイディング補修方法と費用相場

ここからは、サイディングにひび割れが生じた場合の補修方法と費用についてご紹介します。

パテ補修+部分塗装

サイディングのひび割れや傷などにパテを埋めて補修し、塗装する方法です。
パテ補修しただけだと目立ちますので、既存のサイディングの近似色などで塗装します。
基本的には部分的な補修になります。

  • 費用相場・・・1万円~7万円/箇所

外壁塗装(塗り替え)

補修した部分を含めてサイディング全体を塗装する方法です。
補修の程度や箇所数、塗り替えする塗料の種類などにより費用が異なります。

  • 費用相場・・・50万円~150万円/30坪程度

サイディング張り替え

サイディング全体を張り替えする方法です。
ひび割れの数や程度によっては、部分補修や塗装の塗り替えよりもサイディング張り替えが適切な場合があります。
特に直張り工法により劣化が進行しているケースは、張り替えとともに通気工法に変えることで、構造体の耐久性も高まります。

外壁塗装や全面張り替えでは足場の設置が必要ですから、この機会に屋根や雨樋、破風まわりなどのメンテナンスを一緒に行うこともおすすめです。

  • 費用相場・・・180万円~280万円/30坪程度
ひびはないけれど「反り」や「浮き」が気になる場合の補修は?

ひび割れはしていないけど、サイディングの反りや浮きが気になる場合にも補修方法があります。

釘やビスを増し打ちする

施工不良が要因の場合は、釘やビスの増し打ちで反りや浮きに対応することが可能です。
ただし、目立たなくすることができても、雨水などの侵入要因をきちんと対処しないと再発してしまいますので、単体ではおすすめしません。
雨漏り診断や住宅診断をしたうえで、防水処理と併用で行うことをおすすめします。

  • 費用相場・・・2万円~15万円
部分的な張り替え+外壁塗装

部分的なサイディングの張り替え後、塗装仕上げする方法です。
部分補修は費用を抑えることはできますが、既存のサイディングと同じものを入手できるケースが少ないため、塗装工事を同時に行うことが多くなっています。

  • 費用相場・・・50万円~100万円

3.予防メンテナンスの費用相場

窯業系サイディングをできるだけ長持ちさせるためには、日ごろの点検と適切なタイミングでのメンテナンスが有効です。
ここからは、メンテナンス方法と費用についてご紹介します。

定期点検

サイディングの定期点検は無料で行っている業者が多いです。
ただし、中には不具合を誇張して無理やり補修させる悪質な業者も少なくないため、地元できちんと事業を行っている信頼できる会社に問い合わせしましょう。

外壁塗装(定期)

サイディングの塗装は10年に一度程度に行うのが理想的です。
その際には、撥水機能や防水機能のある塗料・仕上材などがおすすめです。

タイミングとしては、劣化が進行する前に定期的に実施するとサイディングが長持ちするため、トータル的にはメンテナンス費用がお得といえます。
なお、サイディングボードの模様を活かしたクリア塗料の場合は、劣化のサイクルが早い場合もあるため、7~8年の定期的な塗装メンテナンスを検討しましょう。

内容費用相場
パテ補修+部分塗装1万円~7万円/箇所
外壁塗装(塗り替え)50万円~150万円/30坪程度

シーリング打ち増し・打ち替え

サイディングボードの継ぎ目のシーリングは、外壁材とは別に劣化が進みます。
割れや剥がれなどがあると雨水などが侵入しやすくなり、サイディングを傷めますので、シーリングの打ち替えは外壁材よりも先に定期的なメンテナンスが必要です。

  • 費用相場・・・900円~1,300円/m  ※30坪程度の住宅で15万円~25万円

4.まとめ

今回は、窯業系サイディングのひび割れの原因や補修方法の費用相場、メンテナンスの仕方と費用目安などについてご紹介しました。

以前に比べるとサイディングの耐久性も長くなってはいるものの、耐久性は塗膜によるところが大きいのが実情です。
環境によっては耐久年数よりも早く劣化が進む可能性もあります。

外壁材の寿命を延ばすためには、日ごろの目視でのチェックや業者による定期点検と、適切なタイミングのメンテナンスが重要です。
サイディングの劣化が気になってきた場合は、専門業者に早めに相談し、最適なタイミングを検討してみてはいかがでしょうか。

2023年12月21日 更新